builderscon tokyo 2018に参加しました
builderscon tokyo 2018に参加してきました。
会場はYAPC::Asiaのときも提供してくれていた慶應大学の会場。きれいでカンファレンスに最適な素晴らしい会場です。
見に行った発表の中で印象に残ったものを少し紹介します。
Caching at Netflix: The Evolution of EVCache — builderscon tokyo 2018
https://github.com/Netflix/EVCache や https://github.com/Netflix/rend や https://github.com/memcached/memcached/wiki/Extstore などがどういうアーキテクチャでどういう理由で生まれたのかなどが話されていました。動画や資料が公開されたらもっとちゃんと確認したいので待っています。
知らなかった、時に困るWebサービスのセキュリティ対策 — builderscon tokyo 2018
実際に起こったセキュリティインシデントの紹介とその後の社内の対応などについてかなり踏み込んで説明されていました。ここまで踏み込んでセキュリティ対策の事例を聞ける機会はなかなかないと思います。非常に貴重な話をしてもらえて感謝の気持ちです。
実録!ある担当者がみた「謎ガジェット」開発1年史 — builderscon tokyo 2018
当日配られていたガジェットの開発について詳しく説明されていました。課題を一つ一つ解決していくのですが、ガジェットの開発はしたことがないので非常に興味深く聞けました。いつも通りうずらさんの話は楽しく聞けてよかったです。
JavaCardの世界 — builderscon tokyo 2018
この話を聞くまでJavaCardは知らなかったのですが、テーマ通り「知らなかった、を聞く」ということで聞いてきました。最初の仕様は1999年に作られたとのことでした。SIMカードやクレジットカードで使われているものでメモリ制約など考えることは多いですが、組み込み機器の制約としては当然の制約と感じました。その頃に作られた仕様でかつ組み込み機器用途なのに開発できそうと感じるほどちゃんとした仕様だと思いました。自分には全くなじみのない技術なのに、どういった技術かざっくり理解できる分かりやすくて素晴らしい発表でした。ベストスピーカーなのも納得です。
lld − 開発ツールの主要コンポーネントの1つをスクラッチから作成した話 — builderscon tokyo 2018
Turing Complete FMを普段聞いていたのでその集大成と感じました。lldの開発話をガッツリ聞けて非常に楽しかったです。
TLS1.3やQUICのかなり踏み込んだ話でした。仕様策定や実装に深く関わっているからこそできる話が多くて楽しかったです。発表資料には書かれていなかったですが、発表中に紹介してくれた話がとても興味深かったので動画が公開されたらまた確認したいと思います。今回一番見たかった発表の1つだったので聞けて良かったです。
あなたの知らないデータベースのロギングの世界 — builderscon tokyo 2018
クエリのログを保存するためにProxySQLを使ってみた話でした。ProxySQLは使ったことがなかったのでデータベースの前段にプロクシサーバーを置く困難さがあまり分かっていなかったのですが、非常に大変なことであることを知ることができました。ただ質問でも出たり、私からもスピーカーの方に個人的に話をしたのですが、Redisのプロクシサーバーであるtwemproxyはトランザクションに相当する機能は明示的にエラーになるようになっています。multiprexingを使う以上、使えない機能が出るのは当然なので、ProxySQL側でエラーにならないのはバグだと思います。
ブログサービスのHTTPS化を支えたAWSで作るピタゴラスイッチ — builderscon tokyo 2018
はてなブログのHTTPS化にあたり、Let’s Encryptから証明書を得ることだけを考えても考えることは非常に多いです。それをAWSでどのような構成にするとメンテナンスがしやすい構成にできるのか、非常に興味深い発表でした。
最後に
エンジニアのカンファレンスとして楽しいカンファレンスでした。これからも続いて欲しいです。運営の方々、本当にありがとうございます。
そろそろ自分も発表したいので、来年はCFPを出せるようなネタを用意したいです。